2018年6月13日、大阪・心斎橋駅から徒歩5分ほどの場所に『南船場鉄板食堂はなたれ』がオープン。梅田にある『曾根崎鉄板食堂はなたれ』の2号店となる、神戸の長田焼が味わえるお店だ。
同店を運営する株式会社SOURCE COMPANYの代表取締役・武田則也氏は、店舗開発などを手掛ける神戸ブランドの大手飲食店グループに17年勤務。さまざまな業態の飲食店に携わってきたが、自分の力を試してみたいと独立を決意。2013年2月6日に1号店となる『曾根崎鉄板食堂はなたれ』をオープンし、2号店のオープンに合わせて会社を設立した。
「神戸に住む親戚の叔母が作る長田焼が大好きで、この美味しい長田焼を全国に広めたいと思ったんです。」と武田氏。長田焼とは、広島焼、大阪のお好み焼に続く三大お好み焼のひとつ。クレープ状の生地の上に具材を乗せて薄く焼き上げ、カリっとした食感が旨味の秘訣だ。神戸の長田焼は小さいサイズのものを何枚も食べるが、同店では大きめのサイズにしてインパクトを出した。鉄板の上に大きく広がる長田焼に、初めて来店したお客様は驚くという。「初めは本当に長田焼を大阪でやるのかと言われましたが、これは絶対に美味しいという自信があったんです。」長田焼をメインにし、酒のアテとなる一品メニューを充実させると、「お酒も飲めて、大阪らしい食べ物が食べられるお店」として大人が集う人気店に。会社での接待や出張中のビジネスパーソン、タレントやアーティストにもその名が広まった。梅田の1号店も、南船場の2号店も、若者や観光客の多いエリアはあえて外し、隠れ家的な場所を選んだのもそのためだ。
内装は神戸・長田の長屋に高級感をプラスしたイメージで、100年前の欄間などの家具をインテリアに使用。大きな窓ガラスからはカウンターキッチンが見え、通りがかった人の目につく仕掛けが施されている。「神戸の長田焼」にこだわる武田氏の思いが込められている。
同店の鉄板焼のメニューには、すべて黒豚の腹脂が使用されている。大阪では手に入らず、長田の知り合いを通じて仕入れることができた腹脂は、甘さがあってジューシーに焼き上げることができるという。お酒のアテとして人気の「厚切りローストのトン平焼き(880円)や、新鮮なタコを使った「明石産 活真ダコガーリック」(1030円)などに、「生ビール マイナス2℃魔法のジョッキ」(530円)を合わせるのがおすすめ。マイナス2℃のジョッキは熱い鉄板のそばに置いていても、長時間保冷できる優れものだ。ビールのほかに赤ワインを合わせるお客様が多く、一品メニューを堪能したら、長田焼やそばめしで〆るのが“はなたれ流”。「当店の長田焼に数日寝かせて作った自家製の辛味噌をつけるのが長田スタイル。これに赤ワインがよく合うんです。」
前職で携わったメニュー開発や店舗展開のノウハウを生かし、大阪にない新しいお好み焼の味を広めたいという武田氏。関西で5店舗ほど展開した後、東京や海外への出店も検討している。店名の『はなたれ』は初心を忘れないようにという思いと、宮崎の芋焼酎『はなたれ』が由来になっているのだとか。芋焼酎の『はなたれ』は44℃という高いアルコール度数だがまろやかで美味しく、ほんの数滴のはなたれ程度しか取れないという貴重なお酒。そんなお酒のような存在にしたくて名付けられた同店。初心を忘れず、長田焼一本で勝負していくという『はなたれ』の今後の活躍が楽しみで仕方がない。
※文中の価格はすべて税別。
店舗データ
店名 | 南船場鉄板食堂はなたれ(みなみせんばてっぱんしょくどうはなたれ) |
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住所 | 大阪府大阪市中央区南船場3-7-28 第二ローズビル 1F |
アクセス | OsakaMetro御堂筋線心斎橋駅から徒歩5分 |
電話 | 06-6210-3239 |
営業時間 | 17:00~翌2:00(LO翌1:00) |
定休日 | 火 |
坪数客数 | 20坪 30席 |
客単価 | 3800円 |
運営会社 | 株式会社SOURCE COMPANY |
オープン日 | 2018年6月13日 |