ネットで話題になりがちな激売れでの品切れ騒動
サントリー食品インターナショナルは8月17日、「クラフトボス」の新たなラインナップとして、「クラフトボス 抹茶ラテ（500mlPET）」183円を全国で発売されました。この、抹茶ラテですがコカ・コーラシステムの「綾鷹カフェ 抹茶ラテ(440mlPET)」157円のライバル商品として業界で注目を集めています。
「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」ですが、3月22日の発売以降、20～30代を中心に人気を集め、想定以上に売れたことから発売6日にして一時的に出荷停止。
3月28日に一時出荷停止してから約4カ月ぶりの7月26日から順次、全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで販売しています。「綾鷹カフェ」は綾鷹ブランドから2021年に誕生した新シリーズで、抹茶ラテはその第1弾。シリーズ第1弾ということで、お試し的な感じで少量しか生産しなかったところ、大当たり。売れすぎたために、再開までに4ヶ月近くもかかってしまったということが推察されます。
激売れの理由のひとつが、ネットでのクチコミ。コンビニ商品で多いのですが、新商品がおいしいとなるとSNSであっという間に拡散。品切れが続出すると、メーカーが批判されるのもSNSなどのネット上というのも皮肉なものです。
今年あったもう一つの品切れ騒動
今年ネットで話題になったもうひとつの品切れ騒動が「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」。開栓するときめ細かい泡が自然に発生し、飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめるこれまでになかった発送の商品です。4月6日からコンビニエンスストアで先行発売したところ、販売数量が想定を大きく上回り、品薄の状態に。商品供給が追い付かないため、たった1日で出荷を一時停止となりました。6月15日に出荷を再開しましたが、8月に入ってもときおり見かけるレベルです。
サントリーが「クラフトボス」の「抹茶ラテ」発売！
過去にも「カップヌードルごはん」や「KOIKEYA PRIDE POTATO」など、食品業界での新商品の売れすぎたための出荷停止はたびたびあったのですが、「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」の出荷停止も別に異例なことではありません。おもしろく感じたのが他社の品切れで急きょアクセルを踏み込んだと思われる、冒頭に書いたサントリーの「クラフトボス 抹茶ラテ」。
3月のタイミングでは、開発段階であったであろう商品を半年弱で店頭に並ぶまでに持っていったのはかなりの力業。
もちろん競合製品を研究し、甘さを抑えたスッキリとした味に仕上げています。
大変な裏側が想像される品切れ騒動
「もしかして、話題作りのためあえて少数しか作らなかった、炎上商法なのでは？」と疑ってしまう側面もあるのですが、そんなことはなさそうで、デメリットも大。
というのも、商売なんですから売れるときに売りたいし、商品がなくて売れないのであれば単純に売り上げ減。
とくにドリンクの業界は、コンビニやスーパーの棚を取り合っています。限られた冷蔵棚を競合やPB商品と競っているので、そこに空きを作ってしまうのはもったいないし、他社にあいた棚を明け渡すことになりかねません。
場合によっては、予定の商品を納品できないことによる違約金の支払いまで発生します。
もちろん自社の生産現場も混乱。ペットボトルやパッケージラベルなどの協力会社にもしわよせが。
以前、有名店のラーメンをカップ麺にするプロジェクトにかかわったことがあるのですが、発売の3ヶ月前にスーパーから注文を締め切るときいて驚いたことがあります。そうしないと生産ラインの確保ができないということでした。
経験値を生かすサントリー
「クラフトボス 抹茶ラテ」を発売したサントリーも実は品切れ常習犯。2017年6月13日に発売した「クラフトボス ラテ（500ml）」は6月16日には出荷停止。2015年4月14日に発売した「サントリー 南アルプスの天然水＆ヨーグリーナ」も同様に3日で出荷を一時停止するという経験をしています。
8月6日、「クラフトボス」シリーズに関する戦略説明会に登場したサントリー食品インターナショナル 常務執行役員 ジャパン事業本部ブランド開発事業部長の柳井慎一郎氏も 「クラフトボス 抹茶ラテ」に関して、「供給責任を果たさねばならない。客さまからの大きなご支持をいただいてもご迷惑をかけないよう。入手しづらくなることがないよう、努めて参ります」と十分な出荷量の確保を約束。この勝負が成功するのかどうか、売れ行きに注目していきたいと思います。
サントリー食品インターナショナルは8月17日、「クラフトボス」の新たなラインナップとして、「クラフトボス 抹茶ラテ（500mlPET）」183円を全国で発売されました。この、抹茶ラテですがコカ・コーラシステムの「綾鷹カフェ 抹茶ラテ(440mlPET)」157円のライバル商品として業界で注目を集めています。
「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」ですが、3月22日の発売以降、20～30代を中心に人気を集め、想定以上に売れたことから発売6日にして一時的に出荷停止。
3月28日に一時出荷停止してから約4カ月ぶりの7月26日から順次、全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで販売しています。「綾鷹カフェ」は綾鷹ブランドから2021年に誕生した新シリーズで、抹茶ラテはその第1弾。シリーズ第1弾ということで、お試し的な感じで少量しか生産しなかったところ、大当たり。売れすぎたために、再開までに4ヶ月近くもかかってしまったということが推察されます。
激売れの理由のひとつが、ネットでのクチコミ。コンビニ商品で多いのですが、新商品がおいしいとなるとSNSであっという間に拡散。品切れが続出すると、メーカーが批判されるのもSNSなどのネット上というのも皮肉なものです。
▲「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」。現在はコンビニなどで入手できます。
今年あったもう一つの品切れ騒動
今年ネットで話題になったもうひとつの品切れ騒動が「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」。開栓するときめ細かい泡が自然に発生し、飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめるこれまでになかった発送の商品です。4月6日からコンビニエンスストアで先行発売したところ、販売数量が想定を大きく上回り、品薄の状態に。商品供給が追い付かないため、たった1日で出荷を一時停止となりました。6月15日に出荷を再開しましたが、8月に入ってもときおり見かけるレベルです。
▲飲み口をガバッとあけられるのも特徴
サントリーが「クラフトボス」の「抹茶ラテ」発売！
過去にも「カップヌードルごはん」や「KOIKEYA PRIDE POTATO」など、食品業界での新商品の売れすぎたための出荷停止はたびたびあったのですが、「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」の出荷停止も別に異例なことではありません。おもしろく感じたのが他社の品切れで急きょアクセルを踏み込んだと思われる、冒頭に書いたサントリーの「クラフトボス 抹茶ラテ」。
3月のタイミングでは、開発段階であったであろう商品を半年弱で店頭に並ぶまでに持っていったのはかなりの力業。
もちろん競合製品を研究し、甘さを抑えたスッキリとした味に仕上げています。
▲「クラフトボス 抹茶ラテ」は8月17日に発売される
大変な裏側が想像される品切れ騒動
「もしかして、話題作りのためあえて少数しか作らなかった、炎上商法なのでは？」と疑ってしまう側面もあるのですが、そんなことはなさそうで、デメリットも大。
というのも、商売なんですから売れるときに売りたいし、商品がなくて売れないのであれば単純に売り上げ減。
とくにドリンクの業界は、コンビニやスーパーの棚を取り合っています。限られた冷蔵棚を競合やPB商品と競っているので、そこに空きを作ってしまうのはもったいないし、他社にあいた棚を明け渡すことになりかねません。
場合によっては、予定の商品を納品できないことによる違約金の支払いまで発生します。
▲この棚に置いてもらうのにも熾烈な争いが。
もちろん自社の生産現場も混乱。ペットボトルやパッケージラベルなどの協力会社にもしわよせが。
以前、有名店のラーメンをカップ麺にするプロジェクトにかかわったことがあるのですが、発売の3ヶ月前にスーパーから注文を締め切るときいて驚いたことがあります。そうしないと生産ラインの確保ができないということでした。
経験値を生かすサントリー
「クラフトボス 抹茶ラテ」を発売したサントリーも実は品切れ常習犯。2017年6月13日に発売した「クラフトボス ラテ（500ml）」は6月16日には出荷停止。2015年4月14日に発売した「サントリー 南アルプスの天然水＆ヨーグリーナ」も同様に3日で出荷を一時停止するという経験をしています。
▲現在はコンビニなどで簡単に入手できます。
8月6日、「クラフトボス」シリーズに関する戦略説明会に登場したサントリー食品インターナショナル 常務執行役員 ジャパン事業本部ブランド開発事業部長の柳井慎一郎氏も 「クラフトボス 抹茶ラテ」に関して、「供給責任を果たさねばならない。客さまからの大きなご支持をいただいてもご迷惑をかけないよう。入手しづらくなることがないよう、努めて参ります」と十分な出荷量の確保を約束。この勝負が成功するのかどうか、売れ行きに注目していきたいと思います。
