コラム

その場しのぎ派と長期継続派に分かれる、脂肪と戦うドリンク


深く考えずに飲んでいる健康系ドリンクにどんな効果が?

 ラーメン専門誌「ラーメンWalker関西」を毎年担当している仕事柄、気休めかなと思いつつも多めにラーメンなどを食べたあとに“特茶”や“からだすこやか茶W”といったトクホなドリンクをコンビニで買って飲んだりしています。かなり気まぐれの気休めゴクゴクといっちゃっている脂肪と戦うドリンクに、はたしてどんな効果があるものなのか?調べてみました。

 これから始まる、忘年会シーズン。まだ、コロナ禍ということがありますが、年末年始は暴飲暴食になってしまいそうな予感。みなさんも、ちょっと参考にしてもらえるといいかもしれません。

その場しのぎ派と長期継続派に分かれる脂肪と戦うドリンク-フースタ関西-

 いわゆる“トクホ”などリンクですが、そのチョイスも“体脂肪を減らすのを助ける”や“体に体脂肪がつきにくい”といったラベルに書かれた言葉でセレクトするという、“なにげなく買っている”なスタイルになっていません。私もそうです。なんとなく食べ過ぎた自分に対して免罪符的に飲んでいたのですが、調べてみて飲み方で大きく2つに分かれるということを知りました。

その場しのぎ派と長期継続派に分かれる脂肪と戦うドリンク-フースタ関西-

特定保健用食品と機能性表示食品がある

 本題の前に、実はトクホと思っている体にいい効果があるドリンクもすべてが本来のトクホ=特定保健用食品ではなく、中には機能性表示食品というよく似たタイプのものもあるというのはご存じですか。

 特定保健用食品はメーカーが臨床試験や科学的な根拠を示して厳しい消費者庁の審査を通過したものでこちらが本来のトクホ。もうひとつの機能性表示食品というのは、科学的な根拠があるものの審査はなく、消費者庁に届け出れば表示できるというもの。

 小難しい感じにしてしまいましたが、結果的には大手メーカーが販売しているものに関しては、どちらも安心して飲んでいいし、効果に変わりがあるようには思いません。

その場しのぎ派のトクホ「難消化性デキストリン」

 それよりも注目したいのが、ドリンクに含まれている素材です。血圧高めなので「胡麻麦茶」は飲んでおいた方がいいかなぁとか思い始めると、中年の太っちょ、炭水化物とお酒が大好きとなれば、基本的にはすべてのドリンクを飲んだほうがいいに決まっています。

 とはいえ、仕事柄(いいわけ!)カレーやラーメンを食べることも多めなので、ついついきになるのが、“脂肪”や“糖”というキーワードが書かれたドリンク。

その場しのぎ派と長期継続派に分かれる脂肪と戦うドリンク-フースタ関西-

 調べてみるとこのタイプに多く使われているのが「難消化性デキストリン」という成分。食物繊維の一種なのですが、その働きにより、脂肪の吸収を抑え、糖の吸収をおだやかにする作用が実証されています。

 “血中中性脂肪が高めで脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後の血糖値が気になり始めた方に適している”と書かれているところをみると、ラーメンファン&カレーファンにはこれが一番適したトクホ的なドリンクかも。

 ただし、この「難消化性デキストリン」を使ったドリンクは飲むタイミングが大事なようです。

 難消化性デキストリン(食物繊維)は、脂肪の吸収を抑え、糖の吸収をおだやかにするのですが、脂肪や糖の吸収をするのはズバリ食事中もしくは食後すぐ。ある意味、上昇する食後の血糖値と戦ってくれるわけです。

ベストは食事と一緒、せめて食後にグビッ!

 ということで、食事と一緒に飲む、せめて食後にぐいっと飲まないと、いつものペットボトル茶の1.5~2倍も払って買った意味が半減。さすがに、ラーメン店やカレー店の店内で飲むのがはばかられるのであれば店を出てからすぐに飲みたいところ。


難消化性デキストリンドリンクズラリ|その場しのぎ派と長期継続派に分かれる脂肪と戦うドリンク-フースタ関西-

▲難消化性デキストリンドリンクズラリ



 お酒を飲む人であれば、店を出て電車に乗る前の酔い覚ましのいっぱいを「伊右衛門プラスおいしい糖質対策」や「からだすこやか茶W」を飲めばいいのです。甘いのが好きなのであれば、「ペプシスペシャル」も同様の効果。ちなみに、「難消化性デキストリン」以外では、「ウーロン茶重合ポリフェノール」配合の「黒烏龍茶」も食事中がおすすめ。

その場しのぎ派と長期継続派に分かれる脂肪と戦うドリンク-フースタ関西-

長期継続派の注目株は「ケルセチン配糖体」

 「難消化性デキストリン」系や黒烏龍茶以外で、最近、注目を集めているのが「ケルセチン配糖体」。サントリーの特茶に含まれている成分で体脂肪低減効果があります。ヘルシアで知名度の高い「茶カテキン」は内臓脂肪低減効果があるというので、似たような感じ。胡麻麦茶なども含め、これらはどのタイミングで飲んでも関係無いようです。ただし、こちらで重要なのが継続。毎日飲むことで効果の出てくるものが大半。

 毎朝出勤途中にコンビニで買って、仕事中の水分補給を特茶に決めてしまうとかがおすすめのスタイル。このタイプを飲んで、毎日1万歩以上歩くとかのほうが本来の意味で健康に近づいていくのかもしれません。

 ということでトクホ系ドリンクは、効果と飲み方に注意しましょうというお話でした。

 当たり前のことですが、1日1本100日間飲むのは意味がありそうですが、1日100本飲んでも弊害があってもいいことはなさそうなので、各商品の健康機能、1日あたりの摂取目安量については、メーカーHPでご確認してください。

フードスタジアム関西 マーケティングディレクター・髙田 強 フードスタジアム関西

 マーケティングディレクター・髙田 強

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