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コラム

スシローでも工夫されている「西」と「東」の味に対する好みの違い


 2021年4月1日、株式会社FOOD & LIFE COMPANIESに社名を変更した株式会社スシローグローバルホールディングス。「スシロー」、「海鮮三崎港」、「杉玉」、「むすび寿司」に、社名変更のタイミングで完全子会社化した「京樽」の5ブランドに、スシローの海外店舗を加えると約900店舗になるそうです。スシローブランドの売り上げも、昨年6月以降、対前年比100%以上を続けていて、飲食店には超逆風のこの4月が189,5%、5月も119%と絶好調。スマホでの注文やロッカースタイルの受取りなど、積極的なテイクアウトへの取り組み功を奏しているようです。

 現在、グループ店約900店舗で『あっぱれ、日本!超すし祭』を開催中。2021年6月2日(水)~6月20日(日) は第二弾の『超てんこ盛り』として。各ブランドで見た目のインパクトがバツグンで満足度の高い限定メニューを提供しています。

▲まだ日本に2店しかなく、南海なんば駅に1号店がある「むすび寿司」では、「超てんこ盛り」キャンペーンにあわせ1.5倍盛りネタの寿司を用意。

▲まだ日本に2店しかなく、南海なんば駅に1号店がある「むすび寿司」では、「超てんこ盛り」キャンペーンにあわせ1.5倍盛りネタの寿司を用意。




店舗数が増えたことにより加えられた地域ごとの細かなアレンジ!

 先日、発表会に参加してもらった株式会社FOOD & LIFE COMPANIESの資料が興味深かったので、今回書かせていただきます。
 メイン業態のスシローですが日本国内の店舗数が580以上。いただいた資料には日本全国にあるがゆえの工夫がされていることが書かれていました。たとえば、人気ナンバーワンのまぐろは1日あたり平均150,000皿売れているとか、1年間で開発した新作ネタが約1,200種類(販売に至ったのは約120種類)だとか。
 そこで気になったのが、醤油。東日本は「合わせ醤油」で、西日本は「合わせ醤油(甘口)」なんだそうです。いわれてみれば当然なのですが、ちゃんと変えているのが意外でした。ちなみに、冬の蟹フェアでは、関東は味噌汁、関西は赤だしにしたりするそう。
 にぎり寿司の売れ筋も変わるそうで、まぐろは全国的に人気の高いメニューですが、関東圏で特に強く、関西圏でははまちの人気がグッと上がるとか。ちなみに四国ではたまごの人気が高いそうで、徳島と高知では人気ベスト3に入るとか。

▲関西では「合わせ醤油(甘口)」。

▲関西では「合わせ醤油(甘口)」。



▲関西でははまちが人気。北海道の人気1位は、納得の「サーモン」。

▲関西でははまちが人気。北海道の人気1位は、納得の「サーモン」。




東西の嗜好や味の違い

 東西での味の違いでよく知られているのが日清のカップめん。「日清のどん兵衛 きつねうどん」「日清のどん兵衛 天ぷらそば」「日清のどん兵衛 カレーうどん」は東西で味を変えています。「日清のどん兵衛 きつねうどん」の場合、東日本向けは「カツオ」だしが基本味。西日本向けは「昆布」だしの割合を多くしています。味の境界線 は中部地区 (原則として岐阜県関ヶ原)。関ヶ原あたりから東 (愛知県、岐阜県、三重県を含む) を東日本向け、西 (福井県、富山県、石川県、を含む) を西日本向けとして販売しています。
 ちなみにマルちゃんの「赤いきつね」と「緑のたぬき」も東日本と西日本で味を変えています。

▲西日本の「どん兵衛」は昆布だし。

▲西日本の「どん兵衛」は昆布だし。



▲東日本用か西日本用かはカップのサイドなどに記載のある「(E)」=東、「(W)」=西のマークで判別可能

▲東日本用か西日本用かはカップのサイドなどに記載のある「(E)」=東、「(W)」=西のマークで判別可能




ミネラルウォーターにもエリアの違い! サントリーの天然水が4種類に

 コンビニなどで買えるサントリーのミネラルウォーターですが、関西地方では「奥大山の天然水」が並んでいるのですが、関東圏では「南アルプスの天然水」、九州地方では「阿蘇の天然水」が販売されています。水の味ですが常人にはわからないレベルだと思いますが、「南アルプス」はキレがあり爽やかで、「奥大山」は口当たりも柔らかく甘めなのだとか。 
 ミネラルウォーターは、炭酸人気などもあってニーズが高まり、サントリーでは、第4の水源を開発。まもなく「北アルプスの天然水」がデビューします。
 そんなことからサントリーでは4種の天然水を販売。この水ですが、販売エリア外で入手するのが以外に大変です。amazonでも「サントリー 天然水 ミネラルウォーター」として販売されていますが、関西圏で注文すると基本的に届くのは「奥大山の天然水」。どうしてもエリア外の欲しいサントリーの天然水が飲みたい場合は割高な出品者が購入しかなさそうです。

▲関西で飲めるのは「奥大山の天然水」

▲関西で飲めるのは「奥大山の天然水」



 このコラムを書いていて思いだしたのが、以前、大阪のある角打ちでの店主との話。店主は、「オリオンビール名護工場でライセンス生産している『アサヒスーパードライ』がおいしいらしい」というウワサを聞いて、取り寄せたそう。
 おいしかったそうですが、本来は沖縄県内でしか流通してはいけないものなので、取り寄せるのはかなり大変。取り次ぎなどの壁もあり、相当手間がかかったそうで、そんな酒飲みの執着心に、これぞ酔狂な話と盛り上がりました。


(取材=フードスタジアム関西 マーケティングディレクター・髙田 強)

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