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コラム

急増する大衆酒場が目指す“1000べろ”ではなく “1000いいね”への戦略!


若者がターゲットのカジュアルに飲める大衆酒場が急増中!

ここ数年増えていたカジュアルで若者向けの昭和感のあるネオ大衆酒場が、コロナ禍に入ってからも増えています。リーズナブルな生ビールに加えて、追いチューのできる生レモンサワーや、関東ではスタンダードなホッピーが置いているや、肉豆腐や紅しょうが天、ハムカツが味わえるなど、なつかしい料理をそろえるのが特徴のひとつ。それに加えてさまざまな創作メニューをラインアップしていたりします。

2021年3月18日、心斎橋パルコのB2にオープンした大衆酒場「大衆食堂スタンド そのだ」のメニューは、なつかしさと華やかさが共存。

2021年3月18日、心斎橋パルコのB2にオープンした大衆酒場「大衆食堂スタンド そのだ」のメニューは、なつかしさと華やかさが共存。




魅力に磨きをかけるフォトジェニックな仕掛け!

以前はブログやクチコミグルメサイトがネットで飲食店を探すのがスタンダードでしたが、最近はTwitterやInstagramが主流。そのため、コスパの良さやメニューのクオリティの高さと同様に、写真映えすることが飲食店のPRとして有効になっています。必然的に、店側も利用客がついついスマホで撮影してしまうような仕掛けを用意。特に工夫を凝らしているのが大衆酒場です。そのひとつがネオンサイン。梅田周辺では、ネオンサインを採用する新店が増えています。

梅田にはネオンサインがいっぱい。

梅田にはネオンサインがいっぱい。




ネオンサインとオリジナルグラス

関西でのその先駆けの一軒となったのが、2016年5月にオープンした「大衆食堂スタンド そのだ」。前後して、同じようなスタイルの店が増えてきました。この「大衆食堂スタンド そのだ」の実践していた特徴が、“大きな暖簾”や“ネオンサインを使った看板”、“メッセージやイラストが描かれたグラス”。これらの写真が、Instagramで拡散され、宣伝費をかけずに利用客が店を広めてくれるというモデルとなりはじめました。

各店が個性的なグラスを用意するようになった。

各店が個性的なグラスを用意するようになった。



「大衆食堂スタンド そのだ」の本店には「ソ」の字をあしらったネオンサインが。

「大衆食堂スタンド そのだ」の本店には「ソ」の字をあしらったネオンサインが。




“1000べろ”から“1000いいね”へ

作家の中島らもさんが共著書の「せんべろ探偵が行く」で、千円でべろべろになれるまで呑める店を紹介し、メジャーになった言葉が「せんべろ」。一時は大阪でも、客へのPRを兼ねて1000円で生ビール2杯とおつまみ3品などの「せんべろセット」を用意する店がたくさんありました。  
 最近は、安さを追求するのではなく、ビジュアルや見映えに力を入れ、SNSでたくさんのいいねをもらうことが重要。酒場は“1000べろ”から“1000いいね”にシフトチェンジしているようです。

大阪・新町の中華酒場の「満ち汐のロマンス」はオリジナルグラスが映える照明や壁色にしている。

大阪・新町の中華酒場の「満ち汐のロマンス」はオリジナルグラスが映える照明や壁色にしている。


(取材=フードスタジアム関西 マーケティングディレクター・髙田 強)

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