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新たなビールの可能性を極める?!マニアックなクラフトビールのさらにマニアックな味を追求し続けるココロとは~Vol.4  株式会社JCTN(BAK)代表取締役 川本祐嗣~

独自の取り組みや経営手法で、これまでになかった飲食のカタチを生みだし続ける経営者たち。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で多大な影響を受ける中でも売上を維持し続けている理由はどこにあるのか。
第四回は、業界でもマニアックなクラフトビールで業績を上げている株式会社JCTN が運営する『BAK』のビールへのこだわりや新たな取り組みについて、代表取締役の川本祐嗣氏に話を伺った。


BAK川本様

株式会社JCTN(BAK)代表取締役 川本祐嗣

大手広告会社で営業として勤務。バイトの経験くらいしかなかった飲食業界に転身を決意し、ギネスビールと自家製ホットドッグのカフェバーをオープン。2店舗目オープンを機に自社ビール工場を設立し、独創的なクラフトビールの製造を始める。

国内ではまだまだメジャーとは言い難いクラフトビールに特化し、マニアックで本物の味を追求する同店の魅力に迫る。

 

緊急事態宣言下での組織改革とは

一度目の緊急事態宣言後、やはり売上は激減しました。もともと販促費に頼っていた部分も大きかったため、来ていただいたお客様に適切な接客をしてリピーターを増やす方向へシフトチェンジしました。クラフトビールが売りだったためドリンクメインでしたが、メニューも一新。通常のメニューを毎日アップデートしながら、お客様が何度来ても飽きない仕組み作りに注力していきました。さらにお店の外観をカジュアルで一見さんでも入りやすい雰囲気にし、価格設定をオープンにして敷居を下げることで新しいお客様にも来ていただけるようになりました。

まだまだ厳しい状況ですが、この状況だからこそ強い組織作りをしていかなければいけないと思っています。

今しか飲めない?!一期一会のクラフトビール。

そもそも飲食未経験からスタートして、何か個性を出していかなければ生き残れない世界だと思って、お酒の中でもあえてマニアックなクラフトビールを選びました。日本ではビールを飲まない人も増えている中、海外のお店ではビールが10種類くらいあるのが普通なんです。これから日本もそういう風になっていくんじゃないかと思って、あえてクラフトビールに特化してやっていこうと思いました。

メニューはスタッフを始め、いろんな人からアイデアをもらって開発します。例えば、甘いビールが飲みたいとかではなく、杏仁豆腐の味をビールで再現する、といった感じ。「エビシューマイマイ」や「苦渋」など、味も名前もちょっと変わったビールを作っています。変わっているけど、ちゃんと飲める。そんなビールで、いつもはビールを飲まない人にも興味を持ってもらえたらと思っています。

また、一度作ったビールは作っていません。月に2種類くらい新しい味のビールを作っているし、人気の味は残すこともありますがレシピを少しずつ変えているので、同じ味のビールには二度と会えない。当店のビールは一期一会なんです。

自粛中の新たなチャレンジ「宅配ビール」とは?

昨年の緊急事態宣言に伴う外出自粛中は、カレーのランチ営業などもやってみましたが、難しかったですね。僕もバー営業は得意だけど昼間はあまり得意ではないので、急にやっても…という感じです。

自社で作っているクラフトビールをデリバリーで販売もしてみました。今、二度目の緊急事態宣言に伴い、ビールをお届けする「宅配ビール」を本格的にスタート。自転車でのお届けのため、近隣の方へのデリバリーとなってしまいますが、気兼ねなくお店に足を運んでいただけるまで、ご自宅でも当店の味を楽しんでいただけたらと。

マニアックなクラフトビールの世界を全国へ!

現在は直営店でのビール提供しかしていませんが、このやり方では当店に来てもらわないと飲んでもらえない。もちろんそこが売りでもあるけど、もっと当社のビールの認知度を上げていきたいと考えています。

今後は自社工場を増やして、いろんな店舗にも提供して、マニアックな世界を少しずつ広げていきたいです。当社が目指すのは、金賞を獲るようなビールではなく、ちょっと変わった他社にはないビール。それを広めていきたいですね。

株式会社JCTN HP:https://b-a-k.jp/

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