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従来の専門店にはないコンテンツと熱意で、フグ料理業態に革命を起こすか“焼いて食べるとらふぐ”が話題の寺田町「大阪とらふぐの会 焼の一上」

カウンター席でももちろん網焼きができる。アラカルトで一品や焼きメニューを頼み、てっちりで〆、というような使い方もできる。
コースの中の刺身(季節によって変更あり)。ふぐのぶつ切りはおろしポン酢で食べる。コースは3種あり、4900円、6900円、7900円の三種(夏季は3900円~)。
名物、とらふぐの焼メニュー。(1人前1400円・写真は身皮4人前)。
焼きふぐは、身皮、とうとう身、骨付き背肉、あら身を用意。ふぐの種類によって880~1900円。
代表の澤原氏。ふぐ職人からスタートし、マネージャーやプロデュース経験も豊富。手がける店舗を不振店から繁盛店へと次々と成長させてきた。

とらふぐを網で焼いて食べる――。てっさ、てっちりに代表されるふぐ料理とはまったく異なる味を楽しめると話題を呼んでいる店が、「大阪とらふぐの会 焼の一上(いちじょう)」(ぽちり、大阪市浪速区、代表取締役:澤原将人氏)だ。斬新な提供スタイルもさることながら、長崎や鹿児島、若狭などから直送されるとらふぐのコースが4900円~(9月30日までは夏季コース3900円もあり)というリーズナブルさや、飲食店が勝負しやすいとは言い難いJR環状線寺田町駅前という立地など、あらゆる常識から外れた店としても注目されている。夜8時にもなるとあたりが暗くなる下町の商店街に、“大阪とらふぐの会”と書かれた堂々たる看板を掲げる同店。長屋を改装した2階建て店舗で、1階は小上がりのカウンター席、2階はテーブル席をもうけた昭和モダンな雰囲気。メニューは、名物とらふぐを焼く「身皮」(1400円)、「とうとう身」(1400円)、盛り合わせの「焼きふぐ」(1900円)ほか、舞鶴の銀ふぐから極上のとらふぐまで香り塩や特製しょうゆダレで楽しめる。ふぐはロースターによる直火で網焼きし、独特のもっちりとした食感、焼きならではの香ばしさやうまみが口に広がる。刺身や、「皮の湯引き」(1000円)、「ふぐあら唐揚げ」(1600円)、「てっちり・雑炊付き」(一人2500円)など定番メニューもスタンバイ。しかし、刺身ひとつとってもいわゆるてっさとは異なり、「ぶつ切り」(1600円)を生野菜とおろしポン酢で食べるなど工夫が光る。この、従来のふぐ料理専門店とは一線を画す業態の仕掛け人である代表の澤原氏は、37歳の若手経営者。18歳の時、職人としてふぐ料理専門チェーン店に就職して以来業界一筋で、直営店含め7店舗のプロデュースは大成功。しかし、これまで二度にわたる挫折も経験し、道のりは紆余曲折だ。その中でふぐという唯一無二の高級食材の奥深さと魅力を知り尽くし、従来の専門店のあり方に一石を投じた。「日本人にとって、ふぐ=おいしいという絶対的なイメージがありますが、同時にふぐにはもともとのうまさがあるために、職人の腕や店側の意識が向上しないというデメリットもある。高い金を払って教室みたいな蛍光灯の下で食べて、心のこもっていない接客をされる。冬は店中がバタバタ、夏にいったら職人はだらけているとか。いろんな店を見てきましたが、一つも勉強にならないということが勉強になりました」。そして、「ふぐが大好きな方に最高にうまいふぐ料理で、至福と感動のひと時を過していただきたい」という思いで、2010年5月に寺田町に「大阪とらふぐの会」本店をオープン。場所はなんとマンションの一室・会員制でのスタート。店のドアを開けた瞬間、和服の女将が笑顔で出迎え、照明を落とした高級感ある空間が広がる。メニューには最高級のとらふぐを使ったコース7900円があり、デザート時は広々としたラウンジに移動してピアノの生演奏を聴きながら…という演出だ。「味で感動させ価格で驚かせ、接客で笑わせてくれる店」と口コミで広がり、オープン時の会員は厳選した20人だったが、今では3500人を越え、日々増え続けている。その本店から特に焼きふぐをフィーチャーし、会員制ではなく誰でも気軽に来店できるよう出店したのが、『大阪とらふぐの会 焼きの一上』だ。本店と同じく、夏を目前にした5月オープンというあたりに自信が垣間見える。「アジアへの出店も視野に入れています。世界から見たら、ふぐは“ヒトを殺せる猛毒の食べもんを、なんでわざわざ食べるねん?”と、不思議な食べ物。そんなものを我々は好んで食べてきたし、これからも食べる。そんな日本人が長く愛してきた食の“誉”を伝えたい」。現在は香港を中心に市場調査を行い、1年後の出店を予定しているという。「私は15年以上、焼ふぐの開発、研究を通じ、ふぐの魅力と真剣に向き合ってきました。最近はメニューを真似する店もかなり増えてきたようで、それは一向にかまわないのですが、私の思いや姿勢を学ぼうとする店はどこもありません。一番大切なのは、“思い”ではないでしょうか」と語る澤原氏。有史以来続くふぐ料理文化に、革命を起こさんとする同氏の発想と情熱。“大阪発の名物・焼きふぐ”が生まれる日も近いかもしれない。 

(取材=編集部)

店舗データ

店名 大阪とらふぐの会 焼の一上
住所 大阪市阿倍野区天王寺町北1-16
アクセス JR大阪環状線「寺田町駅」から 徒歩2分
電話 06-6713-5155(要予約)
営業時間 17:00~24:00(L.O23:00)
定休日 無休
坪数客数 18席・約20坪
客単価 4500円~5000円
運営会社 有限会社ぽちり
関連リンク 大阪とらふぐの会 焼の一上(食べログ)

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