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神戸・元町駅南側一帯のチョイ飲みスタイルに変化あり お好み焼きとタパス、ワインで人気の鉄板バル「clap(クラップ)」

元町通り沿い、駅から徒歩1分かかるかどうかの好アクセス。黄色い看板が映える。
お好み焼き店の居抜き物件で照明や壁などはそのまま使用。使い込まれた素材が自然に「いい感じの飲み屋」を演出。
メレンゲで厚みを出した名物のお好み焼き。アイオリソースがワインにもよく合う。
ピンチョスや魚介のアヒージョ、焼き野菜のバーニャカウダなどフードは60種以上。
オーナーの菅沼政幸さん。「元町に根ざしたお店にしていきたいです」

23時を過ぎたJR元町駅周辺。周辺の店舗は灯りを消し始め、その前を駅に急ぐ人が足早に通り過ぎるのが常の風景だ。しかし、鉄板バル「clap」では、これから2回目のピークタイムを迎える。「clap」があるのは元町駅南側。場外馬券場が近く、周辺には丼やカレー、定食などの大手ファストフード店が建ち並び、裏路地に入れば昔ながらの立ち飲み店が点在する。少し南へ行けば中華街・南京町、さらに南へ向かえば石造りの一流ブランド店やレストランが集まる居留地に。この一帯は、狭い中に新旧の店舗が混在し、競馬に興じるオジサンと観光客とカップルとが集まるカオスなエリアでもある。そこに「clap」は2009年7月にオープン。深夜2時までの営業で、バルとお好み焼きとを融合させた同店は、普段から元町飲みを楽しむ人たちにとって待望の一軒だったようだ。販促は一切せず口コミで人気が広がり、14席の店内は連日賑わいを見せる。「お客様は、男女問わずお一人様、深夜は同業者の方、元町に住んでいる地元の方も多いですね。この場所を選んだのは偶然ですが、もともと自分がやりたいと思っていたのが“一人でフラッと寄れるような街の飲み屋さん”だったので、ピッタリの立地でした」。そう話すのはオーナーの菅沼政幸氏。現在33歳、神戸を代表するお好み焼き店の一つ「花門亭」の初期メンバーとして働いていた経歴をもつ。23歳の時に飲食業での独立を目指して、「花門亭」でアルバイトからスタート。すぐに正社員登用され、店長や各店舗の立ち上げを経験する。その後、引き出しを増やすために北新地の老舗ステーキハウスやイタリアンなどのレストランで働いてきた。現在の立地も、元は花門亭があった場所。昔の縁で紹介された居抜き物件を約10万円で改装し、自身が好きだというラテンな雰囲気を作り上げた。「スペインやスペイン領だったキューバみたいなラテンな感じが大好きで、自分で店をやるならバルにこだわろうと。スペイン料理は独学で身につけ、あとはこれまでやってきたお好み焼きをはじめとする鉄板焼きの経験を活かしました」名物のお好み焼き(5種500円~)は、薄い生地の「花門亭」とは異なるオリジナル。メレンゲを加えて、3~4cmの厚みを出したふわふわの生地が特徴だ。メレンゲは注文が入るごとに立て、生地はオリーブオイルで焼き上げる。仕上げにはにんにくの風味と旨みが詰まったアイオリソースをたっぷりとかけて提供。その他日替わりの一品は、「香川 ホワイトアスパラの鉄板焼き」(650円)、「和牛スジのオムレツ」(700円)、「淡路鳥レバーのスモーク」(480円)など60種以上。これを長細い厨房で、菅沼氏一人で繰り出すのだから頭が下がる。ワインは、スペインをはじめ、チリやフランス、イタリア、南アフリカのものを揃え、グラスは550円から、フルボトルは3500円前後。同業者からは「(このワインで)この値段はおかしい!」と驚かれることも多いというが、近隣のワインショップの協力で格安の値段を実現している。大阪市内ではめずらしくないバル業態だが、元町南側ではありそうでなかった一軒。いい意味で浮いた存在の「clap」は地元の一人飲み客や仕事帰りの同業者に注目され、埋もれていたニーズを捉えた。最近、神戸の飲食シーンは「元気がない」という声を聞くが、まだまだ穴場の出店エリアや、エリアに対する手付かずの業態があるのかもしれない。

(取材=横田ちはる)

店舗データ

店名 鉄板バル clap
住所 神戸市中央区元町通り2-9-18
アクセス JR神戸線、阪神線元町駅より徒歩1分
電話 078-392-0280
営業時間 17:30~翌2:00(L.O翌1:00)
定休日 月曜不定休
坪数客数 10坪・14席
客単価 2700円

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