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ディープミナミの上を行く、千日前・坂町の新風「備長炭やきとり 笹屋」 飛ぶ鳥落とす勢いの店舗展開と横丁マーケットをリポート

OSプラザを東に入った横丁が坂町。古い店が軒を連ねる。
「名物のもも肉天然塩焼き炙」(1200円)。プレノワールの柔らかでジューシーな肉質に驚く。
換気扇フードまで炎が上がる、迫力満点の演出。
40席と広めながら、カウンターがあり一人客も多い。
29歳で独立開業。4年目にして6店舗展開する細井克司社長。

個性的な老舗店が集まり、ディープミナミの呼び声高き千日前。特に注目は、千日前通の北側、現在の千日前1丁目一帯。江戸時代から明治期にかけてミナミ五大花街のひとつに数えられた繁華街「坂町」であり、当時茶屋や見世物小屋が集まっていた流れから、周辺の横丁は昭和の頃まで飲食店で賑わっていた。いまでは細い路地や店舗の軒下の提灯が唯一無二の横丁風情を漂わせている。そこへ、2009年に東心斎橋の人気焼鳥店「SASAYA(ささや)本店」(SASAYA、代表取締役・細井克司氏)の系列店「備長炭やきとり 笹屋」がオープン。これをきっかけにミナミの焼鳥好きが坂町に集まり、店は本店をしのぐ活気を見せている。代表の細井氏はもともとベーカリーやパティスリー、イタリアンの出身。焼鳥業態で勝負することになったのはイタリアで出合ったある料理がきっかけだったという。現地でフィレンツェの伝統料理、溶岩石で焼くTボーンステーキを食べ、じんわりと素材に均等に火が通り、おいしく仕上がる遠赤外線の威力に開眼。これがヒントとなり、焼鳥を串打ちせずに部位で分け、遠赤外線効果のある備長炭で焼くといういまのスタイルにたどり着いた。メインとなる素材は品質に定評のあるツムラ本店の河内鴨とフランス原産の黒い地鶏、プレノワール。プレノワールは同氏がこれまで食べてきた地鶏の中でも特に柔らかく、食べやすさが気に入り、国内で飼育されているものを仕入れている。それらを強い炎で一気に炙る、炙り焼きを主軸に提供。カウンター越しの迫力ある調理風景は、すでに同店の名物だ。今回、坂町に出店したのは、同じ通りの老舗の店主から偶然空き物件情報を聞いたことによる。メイン通りからやや横丁に入る立地ゆえ迷ったが、かねてより「老舗が立ち並び、営業を続けている場所はヒトの導線として成立している」と考えていたことや店舗展開を行うなら「各店長の個性を前に出し、個人店のように展開したい」と考えていたことから、個人店の老舗が多い同地に出店を決意。オープン後は、それまで50代~60代を中心に集客してきた横丁に、20代~30代を呼び込むことに成功し、新たな風を吹き込んだ。商店街から至近の場所のため観光客も多く、呼び込みによる販促も効果的だという。また、既存店とはエリアが離れているため、あえてほぼ同じ料理とスタイル、営業時間を貫くことで「SASAYA」ブランドをアピール。客単価2800円、月商580万と順調にブランディングを行いつつ、ファンを拡大している。そして2010年3月には、パスタをテーマとした「pasteria  bamboo(パステリア バンブー)」を同店の2階にオープン。さらに同年7月には初のキタへ「炭火焼 坂上家」を出店、加えて2011年2月にはキタで「炭屋キッチン やまや」の出店を予定。展開の目標は、2011年で5店舗、今後5年で計10店舗だという。飲食店を通じて、個人(各店の店長)の個性をのばし、互いに成長したいと願う細井氏の手腕、今後もまだまだ見逃せない。 

(取材=編集部)

店舗データ

店名 備長炭やきとり 笹屋
住所 大阪市中央区千日前1-8-10
アクセス 各線難波駅より徒歩5分
電話 06-6211-7338
営業時間 18:00~翌5:00
定休日 無休
坪数客数 17坪・40席
客単価 2800円
運営会社 株式会社SASAYA
関連リンク 備長炭やきとり 笹屋(食べログ)

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