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中華料理の名脇役「粥」を、ハレの日のメニューに昇華し好調! 街場発、うめだ阪急本店の粥専門店「幸福粥店(ハッピーコンジ―)」

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店頭にはメニューのサンプルを用意し、セットの内容をわかりやすく表示。
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サーモンピンクをベースにした明るい店内。イメージは“ニュージェネレーションチャイナ”。どこか懐かしい雰囲気。
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「白身魚と湯葉」(単品900円)「本日の粥」は650円。海鮮、鶏団子などスタンダードなものから、ピータンと豚肉、揚げ芋と煮穴子、もずくと広島菜のしば漬け粥など、アイデア満載。
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香港のペニンシュラホテルさながら!?15~17時限定の「アフタヌーンティセット」(2名3800円)。その他セットは、粥+前菜+点心+サイド+デザートがついた「ハッピー粥セット」(1150円~)ほか2種。
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(写真左から)料理監修の高橋泰正氏、代表の菅本哲兆氏。「百貨店の飲食店はその店が美味しければいいというわけじゃない。買い物前には気持ちを喚起させ、買い物後にはホッと一息つけるように、施設丸ごとでお客様を楽しませる場所であることが大切」と高橋氏。

2012年秋、うめだ阪急本店がリニューアルし12階、13階に話題店が多数オープンした。両階の飲食店全29店舗のうち売上げの上位に位置する好調な店舗の一つが、「幸福粥店(ハッピーコンジ―)」だ。関西では珍しい中国粥の専門店として、2002年、本町に1号店がオープンし、うめだ阪急本店は2号店となる。運営はハッピーフードシステム(大阪市北区、代表取締役:菅本哲兆氏)。昭和8年創業の三恵(不動産業、建設業)を母体とし、2002年から飲食部門を立ち上げ別会社となった。粥業態のきっかけは、代表の菅本氏がよく食べていた香港の下町の粥の味。素朴な美味しさに魅力を感じると同時に、下町でエネルギッシュに生活する人々の活気と大阪に共通点を見出し、本町に一号店を出店した。粥の具材や盛り付けは日本人向けにアレンジを加えたものの、中国から料理人を迎え、店舗は香港風に装飾。現地の雰囲気を再現している。そんな「粥」に特化した店舗は、界隈のビジネスパーソン、家族連れ、中国人も訪れる街場の人気店に成長。うめだ阪急本店リニューアル以前も、数々の百貨店サイドから出店オファーがあったというから注目の高さがうかがえる。「でも阪急さんからお話があったとき、少し迷いました。お粥という商品が百貨店内でどこまでニーズがあるのかに疑問があり、出店するにしても本町店のそのままの形では難しいなと思いました」(菅本氏)。そこで考えたのが、前菜、自家製点心、お粥、デザートのセット売りや、年間約100種類にもなる粥のバリエーション。粥はグランド12種類と「本日の粥」で展開し、毎月約10種が変わっていく。また、具材をグツグツと煮込んだ中国粥そのままではなく、肉や魚介、野菜の形を残し華やかに盛り付け、見た目にもこだわった。さらに、ランチ後のアフタヌーンセットには、点心やデザート、デザート粥、中国茶などを高級ホテルさながらに提供するなど、日本では中華料理の脇役に徹してきた粥を「ハレの舞台」へと引き上げた。その立役者的人物が、料理監修の高橋泰正氏だ。梅田の日本料理店「高はし」(現在は閉店)の店主として知る人ぞ知る存在で、テレビの料理番組でも活動している。菅本氏とは数年前からの友人で、いつか互いの得意分野を融合させようと計画していたのだとか。高橋氏はこう話す。「飲食は、もう一匹狼でやる時代じゃない。不動産と経営に強い菅本と、料理担当の自分とが組めば絶対に強いはず」。絶妙な塩加減の優しい粥の味に、湯葉や日本の魚介など和のテイストを加えた創作メニューの数々は、和食出身の高橋氏だからなせる業。粥作りには繊細な火加減が必要だが、施設の都合上、ガスではなくIHというには苦労した。「粥は焦がさないよう2時間半かけてベースを作っておき、あとは具材を盛り付けて仕上げ。IHには慣れるしかないですね」(高橋氏)。粥は普通に作れば数十分と時間がかかるが、丁寧にベースを作っていることで待ち時間を短縮。さらに、セット売りで粥の前に一品を出すことで待たせないように工夫している。同店が好調な理由の一つに、ランチ後の夕方にも集客できる点もある。先のアフタヌーンセットや単品、デザート粥が好評で他の店舗のようなアイドルタイムの弱さがない。ディナーは本格中華料理の単品も提供し、トロピカルな色合いのビアカクテルをスタンバイ。ピーチやラズベリー、マンゴーを使ったフルーツ系のノンアルコールカクテルも豊富で、買い物帰りの女性客に訴求している。菅本氏はこう分析する。「お客様の98%は女性と、読みどおりです。年齢は20代から60代と幅広く、週に3~4回通ってくださる方も。毎月メニューを変えていきますし、そもそもお粥は毎日食べても飽きない食べもの。フカヒレやあわびなどを使った贅沢な食事粥、穀物を使ったデザート粥もできますし、バリエーションは無尽蔵にあります。その点でも、粥は意外と弱点がないんですよ」。今後は粥を軸に、立ち飲みやテイクアウト、東京の路面進出など、さまざまな切り口での出店を考えているという菅本氏。女性や中高年からの支持は間違いないメニューだけに、今後の展開が気になるところだ。 

(取材=横田ちはる)

店舗データ

店名 阪急うめだ本店 幸福粥店(ハッピーコンジ―)
住所 大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店12F
アクセス 地下鉄御堂筋線、阪急線、阪神本線、各「梅田」駅から徒歩2分
電話 06-6313-1484
営業時間 月~木曜、日曜11:00~22:00、金曜・土曜・祝前日11:00~23:00
定休日 不定休 阪急うめだ本店に準ずる
坪数客数 19坪・30席
客単価 ランチ1200円、ディナー2000円
運営会社 株式会社ハッピーフードシステム
関連リンク 幸福粥店(食べログ)
関連リンク 幸福飯店(ぐるなび)

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