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野菜居酒屋のパイオニア、キューブダイニングの「産直農場酒場 てるや」有機野菜・郷土野菜メニューで新規客・リピーターを獲得

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路地にある、「産直農場酒場 てるや」。野菜と耕運機が目印。古い町家を改装した店内は、どこか懐かしい雰囲気が広がる。
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1Fはカウンター席とテーブル席、2Fはゆったり個室の空間となっている。
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「地野菜のバーニャカウダー」(714円)。野菜ソムリエでもある料理長が生み出す、野菜本来の風味や味わいを活かした料理が自慢。鹿児島直送の「薩摩知覧鶏」なども、厳選して仕入れている。
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「常に、他には負けないお店作りを意識している」と語る代表の岡氏。大手飲食チェーン・店舗プロデュース会社を経て、2004年に独立。今後は、直営店出店とのれん分けによる独立者の輩出でグループ100店舗を目指す。

有機野菜・地産地消・産地直送などをキーワードに、昨今大阪の飲食街で乱立しはじめた「野菜居酒屋」なる業態。しかし、キューブダイニンググループ(大阪市福島区・代表 岡秀樹氏)が大阪・福島に1号店として、野菜ソムリエによる厳選野菜料理とネオ・オリエンタルな空間で知られる「福島金魚」をオープンしたのは、2004年とおよそ8年前のこと。野菜居酒屋のパイオニア的存在だ。 「産直農場市場 てるや」は、前身の2号店「かたちく」をリニューアルし、2011年6月にオープン。代表の岡氏は、「これまで以上に“地野菜”を全面的に押し出したブランドとして、再スタートさせました」と語る。とはいえ、全国の契約農家から流通量の少ない無農薬野菜や郷土野菜を仕入れるのはこれまで通り。例えば、島根の産地との仕入れルートは、数年前の出会いがきっかけ。「島根の野菜を大阪で売ったらもっと高値で取引され、農家も潤うのでは?」と考え、島根~大阪間の流通ルート構築に取り組んでいた島根大学の学生との連携をスタート。今では島根の契約農家から定期的に無農薬野菜を仕入れており、また他の飲食店への卸も少しではあるが行なっている。さらに、生で食べられる長崎産「ばってん茄子」、千葉県・大浦地区特産「大浦ごぼう」など、全国各地の珍しい、旬の郷土野菜を仕入れるこだわりよう。同氏いわく、「希少野菜は、そもそも小ロットしか仕入れられず取引価格は高止まりしている。生産量が少ないので、天候・災害があれば入荷そのものがない場合が多く、フード原価の変動が激しいわけではありません」 料理メニューは、「お客様目線で価格設定をしている」という岡氏の考え通り、399円~とリーズナブルな価格設定。「野菜そのものの味を引き出すために、肉や魚を組み合わせたり、だしや調味料を使ったり。当店では、肉も魚も野菜を引き立てるためのものと捉えています」。「前菜盛り合わせ全10種」(1029円)は、「ガーネットトマトのコンポート」、「新ごぼうと有馬山椒のきんぴら」「甘蜜金時と金美人参の黄金煮」(4月の場合)など、毎月旬の食材をもとに内容を決定。「地野菜のバーニャカウダー」(714円)、「名物トマトおでん」(399円)、「炭焼き野菜盛り合わせ」(924円)などが人気メニューだ。ドリンクの定番は、りんごや人参をベースに生搾り野菜で仕上げたベジタブルハイボール「ベジハイ」(504円)。さらに、日本各地の焼酎や梅酒、地酒を取り揃え、バール感覚のサク飲みも、がっつりメシもOKなラインナップとなっている。 岡氏が、「福島金魚」をオープンした2004年頃の福島エリアといえば、昔ながらの飲食店が数軒ある程度。界隈はオフィスビルや病院が立ち並び、人の流れも多いものの、女性が気軽に入れるような店はまだまだ少なかったことから出店を決意したという。「福島金魚」はオープン2カ月で、毎日満席になるほどに。1年後、斜め向かいに2号店「かたちく」をオープンし、今回の「産直農場市場 てるや」へリニューアルするに至っている。 「てるやのお客様は、35歳~40歳以上の“ゆっくりおいしい料理を食べたい”という方が多いですね。福島金魚は、もう少し若い30歳~くらいの新しいモノ好きのお客様が多く、斜め向かいに店舗が隣接していても、棲み分けはできているのかなと感じます。どちらもリピーターが多いですが、てるやのほうが来店頻度は高い。2週間に1回くらい訪れる方も多いですね」 福島エリアの変遷については、「確かに競合店は着実に増えていますね。以前は、平日は会社帰りのビジネスパーソンやOLさんでにぎわっていたが、土日は閑散としていた。けれど今は、土日は平日と違ってわざわざ足を運ぶ若いカップルが多い。福島界隈が“観光スポット”として認知されているように思います」 今後の展開については、「JR福島駅の北側で路面店をやりたいですね。居酒屋ではなく、単品メニューで食事メインの業態をしたいと考えています」。その理由は、「飲食業界はいつでも人材不足に陥りがちですが、当社はそんな状況を変えていきたい。昼間の業態にチャレンジすることで、優秀なスタッフなら男女問わず長く働ける環境を作る。そうすれば、さらに優秀な人材が活躍でき、会社も成長していくでしょう」。飲食激戦区といわれて久しい大阪・福島エリア。福島ブーム立役者の一角とも言えるキューブダイニングだが、その地位に安住することなく、新たなチャレンジを続けている。福島エリアの変遷、また同社の活躍を引き続きウォッチしたい。

(取材=箱部佐知)

店舗データ

店名 産直 農場酒場 てるや
住所 大阪市福島区福島5-11-6
アクセス JR環状線「福島駅」より徒歩3分、JR東西線「新福島駅」より徒歩1分
電話 06-6455-7758
営業時間 17:00~24:00(L.O.23:00)
定休日 無休
坪数客数 20坪・30席
客単価 3600円
運営会社 キューブダイニンググループ
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