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難波・座裏(ざうら)の超ヒットイタリアンバール「ピエーノ」人気の理由 4月16日「エフロク」には、オーナーシェフ・上西弘泰氏が登壇!

座裏の北端にある「ピエーノ ヴィヴァーチェ」(写真・手前)。魚料理をメインにした3号店だ。
ピエーノ本店。1店舗のみの時代、1日60人が行列を作ったとか。出店以降、若い女性が座裏に足を運ぶようになり、飲食店のオープンが増えてきている。
代表取締役・上西弘泰氏。今も人手に応じて各店の厨房に立つかたわら、経営者交流会にも積極的に出席し、見識を深めている。
法善寺にできた最新店「ピエーノ ディ チーボ」。週末はなんと朝5時ごろまで営業。座裏3店舗が満席で、こちらへ流れてくる客もいるとか。
前菜がカウンターを彩る1Fは鉄板焼きが、2Fは蒸し料理がウリ。

四ツ橋筋の難波に近い、新歌舞伎座の裏手・通称“座裏(ざうら)”。数坪の一杯飲み屋や隠微なネオン輝く風俗街だったこの一帯の人の流れを変えたと言われる店舗が、イタリアンバール「ピエーノ」(泰丸、大阪市中央区、代表取締役・上西弘泰氏)だ。
1号店は2007年12月にオープンし、その1カ月後雑誌に掲載されたことでブレイク。人気は一過性で終わらず、30席の空間に数百人が訪れる日が続き、店の前は行列が絶えなかった。ついには「いつも満席で入れない。10回来ても無理」という声が届き、2008年と2009年、座裏に2店舗を出店。次ぐ2010年12月には、法善寺横丁に4号店「ピエーノ ディ チーボ」が登場した。今や難波屈指の話題店となり、商業施設からの出店依頼も相次いでいる。
人気の理由はさまざま考えられる。当時はまだイタリアンバールが目新しかったこと、立地と業態とのギャップの面白み、代表の上西氏自らがキッチンに立ち、魚介を中心にボリュームたっぷりのポーションで提供するスタイルもそうだろう。また、座裏だけで3店舗という超ドミナント出店であることもスタッフや素材の効率の良さを生み、かつそれぞれの店舗のウリを、チーズ、魚、鉄板焼きと変化させ、客を飽きさせない工夫もある。
しかし、当の上西氏はいたって自然体だ。立地も業態も特に狙ったものではなく、頭にあったのは「週に一回、大人が集まる場所を作りたい」というシンプルなイメージだった。
同氏は高校を卒業後、お好み焼き、フレンチ、イタリアン、和食店でそれぞれ調理経験を積み、ピエーノで独立。当時のスペインバル人気を受け、「この形をイタリアンでできないか」と考えた。「イタリアンレストランなら月1回行けばいいほう。そうではなく、週に1回、いいものをちょっと食べて飲んで…と、できる店にしたかった」と上西氏。座裏の物件は不動産会社からの紹介で、偶然の出会いだった。周囲からは「バールを出すような場所ではない」と猛反対にあったが、気にせずに契約。ドミナント出店も計画外。客の激増により店舗を増やさざるを得ない状況となったとき、たまたま至近距離に物件を見つけたからだとか。上西氏は「街の先入観がなかったのが、かえってよかったんでしょうね」と笑う。
料理出身の上西氏だけに、料理やワインにはこだわりが隠せない。現在も、4店舗すべての生鮮品の仕入れは同氏が担当し、鳥取をはじめとする全国各地の漁港からその日のベストな素材を吟味する。魚介のグリルやアクアパッツァなどは切り身ではなく一匹丸ごとで提供。300円台からそろう前菜は、カウンターにずらりと並べて選べるおばんざい式だ。スペインバルやイタリアンバールといえば小皿料理が浮かぶが、「うちはパスタもきちんと1人前はゆうにあるボリュームで500円~600円。他店よりもポーションは多めだと思いますね」。
ワイン(グラス450円~、デキャンタ1500円~)も上西氏が約40種をセレクト。店舗ごとに種類を変えているのが特徴だ。上西氏が直接オーストラリアで買い付けた、日本では希少な「ブラウン・ブラザーズ パトリシア カベルネ・ソーヴィニヨン」(60ml800円、グラス1550円)などもある。
単価は徹底して各店3000円でコントロール。3500円でもダメなのだとか。「3000円が、お客さんが余裕をもって帰ってもらえる値段だと考えています。4000円になっていたら何かがおかしいと、スタッフを集めてメニューの値段設定や接客など見直します」。3000円という枠の中でいかにして客を満足させるか、それが「ピエーノ」という業態の大きな特徴だ。ちなみに、各店舗にマニュアルはなし。それぞれの店長やシェフにメニューの内容や価格設定、接客などの裁量を任せることで、各人に店主意識を持たせ、客のニーズを汲み取る力、即興で料理できる技術とセンスを磨かせる。オーナーシェフ不在をカバーする最良の方法だろう。
出店立地に関して、興味のあるのは「雑多でワケわからんところ」。座裏×ピエーノが生んだようなクセになる混沌を別の場所でも試してみたいようだ。ほかにも動きはあるようだが――。続きは、4月16日開催される関西経営者交流会「エフロク」にて! 勢いのあるアラフォー経営者として登壇する上西氏の言葉を楽しみにしたい。 

(取材=横田ちはる)

店舗データ

店名 ピエーノ ディ チーボ
住所 大阪市中央区難波1-6-10
アクセス 地下鉄御堂筋線「なんば駅」から 徒歩3分
電話 06-6211-0143
営業時間 11:45~14:00
月~木曜18:00~翌1:00(L.O.24:00)
金・祝前日~翌5:00(L.O.翌4:00)
土曜17:00~翌5:00(L.O.翌4:00)
日曜・祝日17:00~翌1:00(L.O.24:00)
定休日 不定休
坪数客数 10坪(2階建て)1F・16席、2F・20席
客単価 3000円
運営会社 株式会社泰丸
関連リンク ピエーノ(食べログ)
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