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福島随一、魚串・野菜串、和牛などの炙り料理業態「炙り家 ええねん」ぐるなびシェフグランプリにも選ばれた総料理長の味と素材力で、安定的人気

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福島の個店が立ち並ぶ路地の、南の通り。格子窓と変わり暖簾が目印。
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ぷりぷりの魚介が楽しめる魚串。瀬戸内の漁港から直送され、刺身でも食べられる鮮度。野菜は、野菜ソムリエが厳選(一串150円~)している。
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自信作のせいろ蒸し(写真)。福島店のメニューは、松井料理長(伊丹店)がプロデュースし、つけだれや塩、醤油などにも本格和食の技がちらり。ぐるなびシェフグランプリメニュー「神戸牛の一根三彩の極旨煮~清酒発祥の地の酔いどれ仕立て~」も食べられる。
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一階はカウンター、二階は掘りごたつ席で最大32名収容できる。
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「現場にしか答えがない」と話す代表の神谷氏。現在も店舗間を回り、自ら電話予約を受けるようにしている「電話対応のレベルが店のレベル。片手間にやったらあかんと、スタッフに直接伝えています」

鶏肉ではなく、魚や野菜を串に打ち、炙って食べる。ありそうでなかった炙り串料理や豊富な和創作料理が人気の「炙り家 ええねん」(伊丹市、ラヴィーン、代表取締役・神谷俊彦氏)。現在、伊丹店本店と福島店を展開している。総料理長の松井大典氏はホテルの高級和食店や割烹、天ぷら、寿司店を経た経験豊富な人物で、その腕前は2010年「ぐるなびシェフ BEST OF MENU」で優勝したほど。舌の肥えた中高年層の集客にも成功し、6000円を超えるコースのオーダーも少なくないという。 客がテーブルで焼いて食べる炙りメニューは、新鮮野菜に漁港から直送される魚介、国産黒毛和牛に朝引き地鶏・鴨、レアで食べられることで有名な長崎産の芳寿豚など580~950円。魚串は一串200円から。今が旬のサワラやサヨリなど馴染みのあるものから、車海老、アワビ、目鯛なども高級魚もそろう。 これだけでも十分なウリになるが、メニューはまだまだそれだけではない。熱した鉄鍋で素材を焼き、塩・醤油で食べる鉄焼鍋「鹿児島産 和牛とじっくり煮込んだトロトロ和牛すぎの荒塩鉄板鍋」(2150円)、「朝引き地鶏と自家製つくねの和風トマト鉄焼鍋」(1950円)ほか、造り、カルパッチョ、てんぷら、一夜干し、さまざまな小鉢、寿司…と手の込んだ一品がずらり。中でも自信作は、特製の蒸篭(せいろ)蒸し。旬の食材を蒸し籠で蒸し、余分な油を落とした低カロリーメニューで、各種蒸篭蒸しコース(3680円~・要予約)で楽しめる。ドリンクもフードに負けず劣らず、プレミア焼酎や泡盛、レアな梅酒なども用意されている。 運営は伊丹に本社を抱えるラヴィーンで、1999年阪急伊丹駅前に飲食店をオープンした。その際、代表の神谷氏と幼馴染だった松井総料理長が参加し、ともに業態開発を行った。当時の伊丹駅前はまだ大手チェーンが進出しておらず、深夜営業の飲食店も皆無。そこで20代をターゲットに、深夜3時まで営業する50席ほどのダイニングバーをオープンしたところ大ヒット。ビル3Fという立地ながら1日3回転はザラという人気で、すぐに同ビルのB1に、伊丹店「炙り家ええねん」を出店するに至った。 福島店のオープンは2008年。当初は串料理を主体にせず、伊丹での成功体験のままに100種ほどの豊富なメニューをそろえた居酒屋業態だったが、オープンと同時にリーマンショックが起きる。神谷氏は、「福島は人の流れがあるし、いけると踏んでいたのが、リーマンショックのため1年間赤字続き。調子に乗っていた鼻を折られたのが、かえってよかったと思います」と振り返る。この経験で、2009年には福島店のほか全店の業態リニューアルに踏み切った。 そこで「ええねん」に、まだ関西ではめずらしかった「魚串・野菜串」に着目。「魚と野菜の串を出す店が関西になかった。自分は料理をしないぶん、何にも縛られない自由な発想を意識しています。スタッフにはかなり反対されましたよ(笑)」。反対理由は串打ち作業。「邪魔くさい、しんどいことこそやらないとダメ。大手と同じことをしていては到底勝てない」とスタッフを説得したという。同時に素材の仕入ルートを見直し、素材だけで勝負できる業態やオペレーションづくりにまい進。そして、「炙る」「蒸す」「揚げる」といったキーワードが生まれ、現在は蒸し料理と天麩羅、ワインの「蒸musunん」も展開している。「ええねん」福島店はリニューアル後、半年で効果が出始め、昨対150%に。以前に比べ女性客も大幅に増えた。 最近の福島の飲食シーンについてはどう感じているのか。「家賃も上がってきたし、しんどい店は多いと思います。目立った商業施設がないため人の流れも限定的。その中で、当店ができるのは毎日コツコツ、信用を積み重ねていくことです」。原価は40%だが、落とすわけにはいかないとも話す。 目標は大きく2つある。1つは蒸し料理店の北新地への出店。物件次第ではすぐに動く準備があるとか。2つ目は伊丹に大箱店をオープンすること。「スタッフの労働条件を整えようと思えば、全員でやれて交代で休めるような大箱が必要だなと。軸は、店舗数を増やすことではなく、スタッフの幸せ。たとえば、家族の行事には参加できるような働き方をさせたいじゃないですか。そのためにも、店の内容や規模はフレキシブルに変化させていく予定です」。 将来的には、高齢者福祉と飲食事業とのコラボも考えているという神谷氏。次なる展開も追跡していきたい。

(取材=横田ちはる)

店舗データ

店名 炙り家ええねん 福島店
住所 大阪市福島区福島5-10-6
アクセス JR環状線・福島駅から徒歩3分、JR東西線・新福島駅から徒歩2分
電話 06-6452-3345
営業時間 日~木曜・祝日17:00~翌1:00
金・土曜・祝前日17:00~翌3:00 
定休日 不定休
坪数客数 20坪・40席
客単価 4000円
運営会社 有限会社ラヴィーン
関連リンク ええねん福島店(ぐるなび)
関連リンク ラヴィーン

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