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思わず酒が進む寿司はシャリに秘密あり!寿司と日本酒をとことん楽しめる、京都・烏丸の寿司店「魚戸 いなせや」

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高田氏と共に日本酒に合うシャリをつくった店長の永田嘉昭氏。太い眉に眼鏡がキラリ。一見コワモテだが、一声かけるとカメラに向かってにっこり。カウンター席に座る客をつかず離れずの接客で楽しませる。
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おかげや本舗 代表取締役・高田佳和氏。柳馬場通りから路地に入ると、“おすし”と書いた提灯が路地にある小さな庭を照らしているのが見える。店舗はその奥。アプローチで期待が膨らむ。
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お造り盛り合わせ 3種1200円(写真)。旬魚なめろう800円、天ぷら盛り合わせ1000円など。
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おまかせにぎり8貫2800円(写真)。握りは1貫200円〜とリーズナブル。

寿司屋に行くと、まずは突き出しで一杯。続いて刺身…と寿司を食べるまでに、一品料理をつまみながらお酒を飲むというのが定番だ。一通りお腹が落ち着いたところで握りに突入。するとお酒の消費スピードが減速するか、お茶を飲みながらお寿司を食すという人が多いのではないだろうか。なぜなら、関西のシャリは甘めなので、日本酒には少々合いにくいからだ。そこで、旨い寿司を食べながら旨い日本酒を楽しみたいという飲んべえの夢を形にしたのが「魚戸 いなせや」だ。運営するのは、京都烏丸界隈で鶏料理「馳走いなせや」、地酒酒場「いなせや六角店」、旬・炭火焼「んまい」を手がけてきた、おかげや本舗(京都市中京区堂之前町) 代表取締役・高田佳和氏。ポイントとなる寿司酢は赤酢に米酢などをブレンドし、絶妙な酸味と深みで日本酒にマッチさせている。米は京都綾部の契約農家からの減農薬米を特別ブレンドで使用。ほんのり温かいシャリが口の中で新鮮なネタと絡み合い、そのあとくちは日本酒と互いに旨味を高め合って思わず酒が進む。店名の“魚戸”は「ぎょこ」と読み、漁師の家のことをいうそうだ。その名前にシャリだけでなくネタへの自信も見て取れる。元々寿司が好物だという高田氏。飲食店を始めた当初に訪問した酒蔵で、搾りたての日本酒の味に感動。それまであまり飲まなかった日本酒の美味しさに開眼した。なんとか日本酒と寿司飯を合わせたいという思いのもと、京都にある寿司の名店を回って、寿司酢開発のヒントにしたそう。「京都の人間は甘い味付けが旨いに繋がる人が多い。そうなると日本酒に合わせるには甘みの加減が難しいが、“酒に合う酢の物”のイメージで味を作っていった」と同氏。客層は、「いわゆる“居酒屋卒業生”で、多少飲食にこだわりあるビジネスマンが多い」という。深夜2時まで店を開けているのは、そういうビジネスマンの接待帰りの一杯や、食事の後の2軒目を想定しているからだ。「なんでもいい、店があるから行くという店選びは今の時代にはもうない。お客は店に必ず“何か”を求めている。その“何か”を提供できるように心がけている」と高田氏。「日本酒は日本の貴重な文化の一つ。小さな蔵がつぶれていくのを見過ごせない」と、同氏は、すべての店舗で“日本酒愛好者の裾野を広げる”というテーマをもって運営している。同店では、蔵元を呼んで日本酒イベントを開催するなど、日本酒の美味しさ奥深さを楽しめるよう趣向を凝らす。日本酒のラインナップは生酒が多く、蔵からタンクを指定して買っているものもあるという。「日本酒は保存のことを考えて火入れを前提に最初から作っているものが多い。けれど、火入れしてしまうといい酒もどこか似通った味になってしまうのが残念。生酒は、米の種類、麹の種類ごとにその酒の特徴を存分に味わえるから、色んなバリエーションを楽しんでもらいたい」と考える高田氏。メニューは、1合600円からで、“富翁”、“月の桂”、“喜楽長”、“浪乃音”など地元京都や滋賀など、同氏自ら酒蔵に脚を運んだ関西の酒蔵が中心。本数限定の貴重な銘柄も手に入るのは、長年培った同氏と蔵元の信頼関係ゆえ。寿司と日本酒。どちらも日本の繊細な食文化だからこそ、それに対する強いこだわりがお客の心を捉えるのかもしれない。

(取材=西村公美子)

店舗データ

店名 魚戸 いなせや
住所 京都市中京区柳馬場六角下ル井筒屋町421
アクセス 阪急京都線「河原町駅」「烏丸駅」、京都市営地下鉄「烏丸御池駅」より各徒歩8分
電話 075-708-7319
営業時間 18:00〜翌2:00 (L.O.翌1:00)
定休日 日曜
坪数客数 27坪・36席(1階16席、2階20席)
客単価 6000円前後
運営会社 おかげや本舗
関連リンク 魚戸 いなせや

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