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大阪・福島で人気。2009年12月にオープンした「串カツ酒場」は、業態開発のプロが従来の外食ビジネスの常識を覆すことで生まれた

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福島の路地にある「串カツ酒場」。女性客やカップルはもちろん、40~50代のビジネスパーソンまで。幅広い顧客を獲得している。
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木のぬくもりの中に、カラフルな温かみあるカラーがアクセント。カジュアルでありながら、ついつい長居したくなる。女性デザイナーが中心となり、こだわって作った内装なんだとか。
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“ヨーロッパの田舎町にある串カツ屋さん”をイメージ。茶色い小ぶりのお鍋には、ソースがIN。インテリアから料理まで、コンセプトの統一性は一見の価値あり。
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自慢の「酒場特選牛サーロイン串」(1本130円)。A3ランク以上の国産和牛にふわふわサクサクの衣をまとわせた、クセになる逸品。60種類以上の串カツ・一品料理が楽しめる。
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オーナーシェフ大橋氏。誰でも調理できるよう串カツのレシピや調理法を開発するなど、将来のチェーン化に向けて着実に準備を進めている。

大阪・福島。言わずと知れた、話題性に富んだ飲食店が多い街。2009年12月にオープンした「串カツ酒場 The New World Dining&Bar(ザ ニューワールド ダイニングアンドバー」も、そのうちの一軒である。ヨーロッパの田舎酒場のようなインテリアの店内。串カツから連想できる“コテコテの大阪”イメージとは一線を画す、女性でも入りやすい仕様となっている。出店経緯や店舗コンセプト、今後の展望などを、オーナーシェフの大橋氏に伺った。「この店を作るにあたって、実はマーケティングやリサーチなどは一切しませんでした。福島にどんな串カツ屋があって、どんな値段で売っているのか。実は今でも知らなくて…」。驚きの発言とともに、大橋氏の話は始まる。もともと、調理師として飲食業界に入った同氏。その後は、チェーン展開を行う外食企業で、新業態の立ち上げやマネジメントを経験した。次なる飲食トレンドをいち早くキャッチして、新業態を創出し、数十~数百店舗単位のチェーンに育てあげる。いわば業態開発のプロ。それなのになぜ──。「詳細なマーケティングやリサーチの上で生まれた“確実にヒットする”業態って、結局のところ流行の後追いなんですよね。そうやって、誰かの真似をして作り上げたブランドは非常に短命。3~5年のスパンですたれていくのを何度も間近で見てきました」。「自分でやるならずっと残る店を作りたい。強固なブランド力を持つ業態は、マーケティングやリサーチなどからは生みだせないのではないかと。自分のやりたい店をブレなくやり続けるために、まず自分の中にあるアイデアをカタチにすることから始めたんです」。「もともと大阪の食文化にかかわる何かをしたいと思っていた。串カツで大きなチェーンになっているところはないし、勝負してみたいなと」。そこで思いついたのが、女性でも気軽に入れるような串カツ店。「ヨーロッパの田舎町に串カツ屋があったら…」というイメージをデザイナーとともに膨らませ、店舗コンセプトにストーリー性を持たせた。ヨーロッパの田舎町に住むパン職人が、遥か遠く日本の“KUSHIKATSU”に魅せられ、自分の店で再現したらどうなるか・・・。串カツは、サクサクふわふわで揚げパンのような新食感。特選和牛サーロイン串(1本130円)、牛フィレ串(1本150円)、本日の7種盛(900円)など、1本単位から頼める気軽さだ。純国産ラードで揚げ、あっさりとしたヘルシーな味わいに。濃厚だが後味さっぱりのフルーティな自家製ソースも相まって、胃もたれせず、何本も食べられると話すお客様も多いとか。「ビールのようにワインをガブガブのんでほしい」という想いから、グラスワインは1杯350円から提供している。実は価格設定にも、同氏のもくろみが込められている。「これまで通常とされてきた損益分岐点が月商500万円くらいの飲食店は、飲食不況と言われるこれから時代において、リスクが高すぎるのでは。自分がやるなら、損益分岐点を月商200万~400万円と低く設定し、不況でもお客様が訪れる個性あるユニークな業態を作りたい。そう考えたんです」。長年の業態開発の末にたどり着いた、一つの答えがここにある。2009年のオープン以来、客足は順調。若い女性だけでなく、40代~50代の男性客の利用も根強い。2011年4月には、天満店をオープン予定。1~3階の串カツ店の居抜き店舗を利用し、1階はカウンターとテーブル、2階は個室、3階はイベントスペースに。新たな挑戦をすることでブランド力に磨きをかけ、業態を確立。そして、3~4店舗目からは徹底的なマーケティングのもと、出店計画を立てていく構えだ。将来のFC化も視野に入れている。開店当時から「いずれはどこの駅前にも1店舗あるような、大チェーンを作りたい」と考えていたという同氏。組織化はこれからだが、「前職から苦楽をともにしてきた信頼できるパートナーがいる。彼と一緒に会社を大きくしていきたい」とビジョンを語る。「串カツ酒場 The New World Dining&Bar」はまだダイヤの原石なのだろう。ブランド力に磨きをかけ、飲食業界に新たな旋風を巻き起こす存在となるのか、同氏の手腕に今後も目が離せない。

(取材=箱部佐知)

店舗データ

店名 串カツ酒場 The New World Dining&Bar 
住所 大阪府大阪市福島区福島5-12-18
アクセス JR環状線・阪神本線福島駅、JR東西線新福島駅 より徒歩1分
電話 06-6136-3363  
営業時間 月~木17:00~24:00(L.O.23:30)、金・土・祝前日17:00~02:00(L.O.01:30)
定休日 日曜
坪数客数 11坪・18席
客単価 2500円
関連リンク 串カツ酒場 The New World Dining&Bar (食べログ)

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