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活け車海老を一匹180円で提供する肥後橋の立ち飲み店「わすれな草」 高いコストパフォーマンスで顧客を掴み、リピート率95%を誇る

地下鉄肥後橋駅からすぐ。周囲に溶けこみ、うっかり見過ごしてしまいそうになる。
中西氏による手彫り看板が目印。
外に掛けられているメニュー看板はこれのみ。
メニューは約40種、すべて単品500円以下で提供。

サラリーマンが夜な夜な集う立ち飲み酒場。そこでは、店が混んでくると客同士が身体を斜めにしてカウンターに空きを作り、もう一人、二人とお客を入れる“ダークダックス立ち”が健在。昭和の古き良き酒場文化が垣間見える。東京なら新橋に多いだろう光景だが、もちろん大阪にもある。 肥後橋駅近くの立ち飲み店「本格カレー&一品料理 わすれな草」。酔客同士が空気を読んで自然と協力しあうものだから、店はつねにすし詰め状態、背広姿のオジサンに混じって別嬪さんもガンガン飲むし、食べるし、笑う。ピチピチと跳ねる車海老がバンバン売れる。この店の日常だ。 カウンター14席で1日の集客数はおよそ80人と、計算が成り立たない気もするが、それはお客がお客を入れる立ち飲み店ならではのウルトラC。人気店ゆえメディアにはよく登場するものの、自社のホームページなどを持たず、経営者の素性はあまり知られていない。ビジネスとしての視点が語られた記事なども特に見当たらない。というわけで、年末も押し迫ったある日曜の昼間、社長の中西亮太氏と待ち合わせた。 同氏は宅配便の会社員やレストランでの調理経験を経て26歳で独立し、2000年に大阪・肥後橋に「わすれな草」を出店。肥後橋は、会社員時代に集配業務で回っていたことから飲食店ニーズが高い地域だというヨミがあった。立ち飲み形態になったのは物件や立地を見てから決定。念頭にあったのは、「とにかく、いい素材を使ったおいしい料理を安く出したいということ。究極をいえば酒屋さんがやっている立ち飲みのようなラフな感じで、でもきちんと手をかけた一品が食べられるという」 看板商品は、鮮度抜群の活け車海老を使ったメニュー。中央市場から仕入れたぷりぷりの車海老を踊りや塩焼きで提供し、価格はほぼ原価の180円。オープン当初からのメニューで、現在にいたるまで大ヒットを続けている。その他は、魚介系から牛ホルモン煮込み、チキンカレーリゾットなど、洋食出身の同氏が腕をふるうバリエーション豊かな約40種。全単品180~480円という安さもあいまってか、特に販促活動をせずとも口コミでの人気を確立している。 リピート率95%を誇る理由をたずねると、「素材に対する真摯な取り組みだと思う」と話す。原価率はやや高めの40%前後だが、決して調理の手間ひまを価格には反映しない。利益は自身が現場に立ち続けることでカバーするという考え方だ。職人としての味へのこだわりと経営者としての冷静さを持ち合わせていることが、高いコストパフォーマンスとなり顧客獲得につながっているのだろうし、肥後橋という梅田中心部から少し南西へ外れたエリアであることも常連客がつく一因だろう。そして、正統派の立ち飲み店としては女性や一見も入りやすい希有な成功例を生み出した。 そんな人気店の新展開となる「酒場やまと」が、2010年12月9日にオープンした。場所は梅田一等地の超高層オフィスビル地下2階。一面ガラスに覆われた斬新なデザインのビルと“酒場”のコラボレーションは、意外というよりほかないが--。くわしくは次回のヘッドラインで!  

(取材=横田 ちはる)

店舗データ

店名 本格カレー&一品料理 わすれな草
住所 大阪市西区江戸堀1-14-1 平和相互肥後橋ビル102
アクセス 地下鉄四ツ橋線肥後橋駅から徒歩1分
電話 06-6445-7575
営業時間 11:00~14:30、16:00~24:00
定休日 土曜の夜、日曜、祝日
坪数客数 7坪・14席
客単価 2000~2500円
運営会社 有限会社わすれな草
関連リンク わすれな草

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