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編集長コラム

2012関西外食トレンド(潮流)の視点

PROFILE

佐藤こうぞう

今富 信至


関西の飲食業界はおもしろいねと、この仕事や活動を通じて様々な方から聞くようになってきました。先日、機会があり今年はどんな事考えてるんですか?と質問を頂き、現在考えている事をまとめさせて頂く機会がありました。昨年編集視点として軸をいろいろと述べさせて頂きました。基本的な方向性は変えずに取材活動をしていこうと感じています。大きな軸は変わらないものの、変化は多々ありそれが関西の大きなうねりとなると思っています。トレンド(潮流)の視点●カジュアルワイン業態隆盛の視点今年は更に今までにも増してチャレンジングな出店が多々あります。ワイン業態がなかったエリアでの出店。ワイン×料理の組み合わせが多様な店舗がどんどん出現しています。スペイン・イタリアンという捉えかたではなく、ワインを楽しく飲む為の料理というひとつ上の次元の視点で店作りされている店舗が非常に多いです。ワインを飲むスタイルが多様化してきています。ジャパニーズワインも非常に増えてきました。●小箱スタイル店の視点リスクの大きい大箱でのチャレンジングな出店というよりも小箱でのチャレンジングな出店が中心で、人の見える範囲でのコミュニケーションと驚きの料理で勝負するお店が非常に多く、梅田のような中心地ではなく、少し外れたエリアでの新しい業態に注目しています。●関西の新世代元気プレイヤーの視点主催しております“エフロク”は現在、多数の経営者の皆様にご参加頂ける会となりつつあり、業界でのご認知を頂ける会になってまいりました。その会で皆さん言われる言葉は「30代の外食経営者が元気だね」ということです。ライバル店同士という垣根を越え、新しい情報と出会いを積極的に求め、お客様に新しい価値提供をしようとされています。また若い世代の方々を応援する企業も非常に増えてきました。まだまだその波は始まったばかりです。私もハッとする出会いに恵まれています。東京プレイヤーの関西進出も昨年の震災以来ありましたが、まだ大きなうねりというわけではなく、本格的にはグランフロント大阪が竣工に向けてが大きくなると感じています。●新しい関西名物への視点関西から東京へ出店し、成功を収める企業が多いと感じています。コストパフォーマンスがいいという一言で終わらせるのではなく、提供する商品のバリューが伝わるブランドを構築されているからだと思います。最近では商業施設や既存施設の再リーシングの世界でも、新しい関西名物を求める動きがあります。街場の名店が突然商業施設に出店するということはこれから日常茶飯事になると思います。お店の看板の信頼が表されたブランドが東京や地方、商業施設へ飛び火して行くと感じています。大阪ではラーメン業界の動きも非常に活発になっていると思います。●産地直送等、流通の原点回帰を実施する飲食店への視点通常流通の仕入れをせず、産地直送素材をされるお店が非常に増えています。ただ素材をうたうだけでは消費者は満足せず、そのお店独自の調理や盛りつけや提供方法のサプライズなどが必要になってくる。もはや産地直送は当たり前の時代になりつつあり、その上での差別化が必要性が問われる時代になりつつあります。先行して自社農場への先行投資や、大規模チェーンでなくても自社契約農場への先手を打つ企業も現れて来ています。またプレミア素材には自らの目利きで産地直送仕入れをされていくと思います。バール業態での差別化として素材にジビエを取り入れたり、地方の行政や団体と組み流通や一次加工の仕組みを作ろうという動きもあり、非常に新しいと感じます。●団塊Jr世代を捉える飲食店への視点マーケットの規模が非常に大きい子育て世代ですが、ベネッセの調査でもママ会でのノンアルコールドリンクは密かなブームになってきており、今年は大手ビール各社もノンアルコールドリンクにアクセルを更に踏んでいく動きがある中、お店独自でアレンジし美や健康をテーマにしたノンアルコールドリンク提供をされるなどの動きが必要になってくると感じます。このお店のノンアル美味しいね♪なんて声が各所で聞こえてくる時代はそこまできていると思います。●ニューアッパースタイルへの視点富裕層という捉え方はしておらず、外食頻度が異常に高く、食に対し新しい驚きを貪欲に求める意味での外食アッパー層がどのような動きを示して行くのか?市場流通が少ないという意味でのマイノリティな素材やドリンクに注目しています。たとえば、地酒・クラフトビール・シャンパン・独自目利きのコスパの高いワイン、発酵・熟成素材などです。●時勢代継承問題への視点社会問題としても捉えています。昨年、ライセンス契約での出店などありましたが、まだまだ大きなうねりとはなっていませんが、引き続きウォッチしていきたいと思います。エリアの視点●カジュアルワイン業態で街が活性化!についての視点ワイン業態が多様化し様々なエリアに溶け込んでいっていると思います。阪神尼崎や十三など、今まで考えられなかったエリアでの出店の動きがあると思います。●ポスト天満エリア、大型商業施設周辺動向への視点昔のしょんべん横町からワイン業態が次々に誕生し、人が流れ込み街が非常に活性化し、今ではワインや新しいコンセプトのお店が誕生するのが当たり前になってきました。今年もその動きは変わりませんが、福島エリアやうめきた周辺ではマンションの購買も積極化し注目が集まっていると聞きます。野田バルや福島バルなど地域主体の活動も徐々に功を奏し始めています。梅田・天王寺の商業施設ラッシュを尻目になんばが地盤沈下するとよく言われていますが、なんばは大阪の顔でもあり、観光客も多く訪れるエリアですので新しい動きをウォッチしていきます。●地域の飲食店が主体となる町おこし的活動への視点昨年は本当に様々なバルイベントが開催されました。継続は力なりで長く愛されるイベントにすべきではないでしょうか。ただ飲み歩くというだけでは消費者も飽きてくると思いますので、新たな一手を出し続ける事も非常に大事な要素に感じます。弊社でも昨年の京橋バルに関わらせて頂いたり、2012年3月に開催する神戸ディッシュウィークを企画しております。●観光客誘致に成功している飲食店への視点特になんばの方では、観光客のみにターゲットを絞った接客で成功する串カツ店が誕生するなど新たなナレッジや販促手法、街としてのブランディングなどが必要になる時代が来ると思います。どんなに景気が悪くなろうとも飲食店は絶対に無くならない業界で、永遠に胃袋の拠り所で、コミュニケーションの拠り所だと思います。安心安全という最低限のベースを大事にしながら関西からの新しいチャレンジを追いかけたいと思います。 

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